令和7年4月25日(金)〜4月27日(日)の三日間、神田書学院を会場として、令和6年度の卒業作品を展示する書作展が行われました。

第48回書作展 Web展覧会
直接お越しいただけない方のためにも、会場の雰囲気も味わっていただけるWeb展覧会を開催しております。
Web展覧会
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書学院院長賞

伊澤 佳那
この度は大変栄誉な賞をいただき、驚き、また光栄に思っております。今までご指導くださいました八尋光華先生、額賀博道先生、佐々木青風先生、二宮桂秀先生、中條琳音先生、大倉彩華先生をはじめ、お世話になりました事務局の皆様、書友の皆様、また応援してくれた家族にも改めて感謝しています。
卒業制作では、写経を書くと決めてからも、お手本の選択や文字の配置など絶えず悩み、担当の二宮先生に毎度ご指導、ご助言をいただきました。当初は週に一枚書くのがやっとだったところ、最終週には三枚書けるようになり提出に至りました。
書道がどのお稽古ごとより大好きな少女時代を過ごし、中学生で書道から離れる事になっても、いずれ再開したいと思っていたところ、偶然尊敬する知人が書学院を卒業して子供書道教室をされていると知り、師範科受講を決めました。数十年ぶりに筆を持つと全く思ったようには書けず苦戦の連続でしたが、書に向き合える喜びは一入でした。熱心にご指導くださった先生方からは書道の技術や知識だけでなく、先生としての姿勢やあり方など学ぶ事は尽きず充実した貴重な二年間でした。今回の受賞に恥じぬよう、精進を重ね、書道の魅力を伝えられる師範になりたいです。今後ともご指導を宜しくお願い申し上げます。
書学院院長賞
遠藤 志帆
この度、「書学院院長賞」という栄誉ある賞を賜り、喜びとともに心より感謝申し上げます。先日の卒業式では、一緒に学んだ学友と共に心温まる式に出席し胸が熱くなりました。
ご指導いただいた先生方をはじめ、事務局、三多軒、共に学んだ皆様、二年間の貴重な学びの場に対し心より感謝申し上げます。
書道は幼少の頃に習ったきり遠ざかっていたので卒業まで辿り着けるか不安なスタートでしたが、気づけば毎日時間を作りひたすら書いて練習し、課題や不二誌に取り組む日々を重ね一つ一つの課程を修了することができました。
書作展に出品いたしました「高野切第三種」は、筆選びや墨の濃さ、カスレ具合などに苦労し、何度も授業で細かく指導していただきました。特別研修を経てようやく形になり提出する一枚が完成した際は、本当に嬉しく安堵の気持ちがこみ上げました。
書学院では、書の技術だけでなくその精神や文化も深く学べました。この歳になり目標を見つけて最後までやり遂げられた事、書の楽しさを発見できた事に心から感謝しています。
今後も学んだことを忘れず、「拙を守れ」を胸に、さらに精進して参ります。
書学院院長賞
北川 貴子
この度は、書学院院長賞を賜り、誠にありがとうございます。大変光栄であり、身の引き締まる思いです。受賞の知らせを受けた際は、驚きと喜びで胸がいっぱいになりました。これまでご指導くださった先生方、事務局の皆様、学友の皆様、そして支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。
書学院で「かな」を学び、文字の美しさに魅了されました。ちょうど大河ドラマ『光る君へ』の放送と重なり、歴史に思いを馳せながら卒業制作に没頭しました。制作では高野切第三種の場所選びや文字の表現に苦戦しましたが、八尋光華先生の熱心なご指導と励まし合える仲間のおかげで、最後まで精力的に取り組むことができました。
コロナ禍をきっかけに、幼少期に習っていた書道を三十年ぶりに再開しました。仕事や家事との両立の中、休日や深夜に書くことが多かったですが、かけがえのない時間となりました。無事に二年間の学びを終え、新たな気づきや成長を実感しています。
今回の受賞を励みに、書道を続けられることに感謝し、さらに精進してまいります。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
書学院院長賞

國吉 利典
この度は書学院院長賞という栄誉ある賞を賜り、誠に身に余る思いです。
卒業制作では、初めて聯落ちでの作品制作を行いましたが、私にはハードルが高くて仕上げられるか最後まで不安でした。しかし、先生に叱咤激励されながらも、これまで書学院で学んだことの全てが、一つの作品を書き上げる力になったのだと思います。また、同期の学友の皆さんの書道に対する姿勢が本当に真剣そのもので、お互い切磋琢磨できたことも大いにモチベーションとなりました。
書の魅力の一つは「心の表現」だと思います。顔真卿の『祭姪文稿』は卒意の書であることから、字形や技巧を真似るだけではなく、臨書を通して書き手の心情や精神性を最大限に感じとりながら書こうと努めました。
「拙を守れ」「初心忘るべからず」「継続こそ力なり」を胸に刻み、今後もなお一層精進してまいります。
書学院院長賞
鳥居 一見
この度は思いもかけず栄誉ある賞を賜り誠にありがとうございました。
これも偏に先生方の懇切丁寧なご指導の賜物であり、また事務局や書友の皆様が支えてくださったおかげと感謝の気持ちで一杯です。
今回の作品は端整な字形を求め、特に線質や墨量を考えながら、つけペンならではの美しさが出せるよう練習を重ねてきました。しかし反省点も多くまだまだ力不足を感じております。
授業では基礎からしっかり学習することで、いつの間にかペンの奥深さを感じ興味も増していきました。競書、一期ごとの課題作成、千字文や書初等の作品制作、全てにおいて書き上げた時の達成感は素晴らしいものです。
又、様々な紙、色彩豊かなペンやインクを利用して作り上げていくことも楽しみの一つです。昨今のデジタル社会の中でこそ、自分の手で書く喜び、表現する楽しさを次世代に継承してゆきたく、更に精進してまいります。
今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。